ドラムは恰好から入らない奥深い楽器

ギターやベースは弾けるまでにまず指の押さえ方から入らなければなりません。いわゆるコード進行です。コードを押さえるまでに指が痛くなってやめてしまう人もいます。

その他にもシンセサイザーはまずピアノの経験がないと両手弾きは難しいですし、ボーカルは歌が上手くなければなりません。

しかしドラムは全くの初心者でも簡単なビートならすぐに刻めるようになります。ドラム回しやオープンハットなどは練習しなければなりませんが、誰もができる可能性を秘めています。

また、身一つでも指や割り箸で練習することができます。極端な話裸一貫でも練習できるのです。お風呂に入りながらトントコやってもOKです。

ドラムスティックを買わなければいけない、スネアがなければいけない、フットペダルがなければできない、ということがドラムの練習に限ってはないのです。さすがに本番では必要ですが。

さらに、他の打楽器にも応用がききます。ティンパニーなども打楽器ですが、同じく4拍子が基本となります。ドラムが叩ければティンパニーもすぐに慣れるでしょう。

イメージトレーニングがやりやすいのもドラムの特徴と言えるでしょう。どこでもいつでも練習できるので、電車待ちなどの時間つぶしにも役に立ちます。

つい身体が動いてしまうかもしれませんので、車の運転中などは避けましょう。非常に危険です。そういう時はドラムの音を口ずさむと良いでしょう。

ドラムは入り口は広いのですが、少しずつ難しくなっていきます。譜面を見ても耳コピしようとしても、ここどうやって叩いてるの!?となることが多々あります。

それはまだ奏法をマスターしていないか、その曲のレベルに自分が達していないと考えていいでしょう。ですから、最初は簡単そうな曲を練習して、徐々に上達する必要があります。

ここがドラムは難しいと言われる所以ですね。慣れればどうということはないのですが…。

練習を怠るといつまでたっても上達しないのは他の楽器も同じですが、ドラムはそれが顕著に出てしまいます。だから初心者から熟練者まで、練習は欠かせないのです。

バリバリのドラマーになれなくてもいいや、と思う人はまず上達しません。初心者からの脱出も難しいでしょう。色んな奏法を体得することで、やっと叩けるようになる奥深い楽器なのです。

恰好は気にしなくていい、とにかく練習が身になるドラム。自分の個性が出やすい楽器だと言っても過言ではありません。

縁の下の力持ち的な役割と、奏法によっては主役にもなれるドラム。ぜひマスターしたいものですね。