それっぽく叩けば問題ないと書いたばかりですが、どうせなら完璧に叩いてみたいですよね。
曲の最初から最後までを完全に曲と全く同じに叩く。これを「完コピ」と言います。
完コピをするには譜面が読めることと耳コピができるかが重要になってきます。必ずしも完コピしなくてはならないわけではありませんが、ドラムの勉強にはなります。
これも最初は難しくない曲をチョイスして完コピを目指しましょう。間違っても洋楽には手を出さない方が無難です。
洋楽のドラムはめちゃくちゃ難しいです。初心者が耳コピしても譜面を読んでもどう叩いているか全く理解できないフィルインが入っていることが多々あります。
洋楽のドラムは技巧と派手さでナンボという傾向がありますので、邦楽でスローテンポな曲から始めましょう。
練習の時はスローテンポをさらにスローテンポで叩いてみて、どういうタイミングでフィルインやクラッシュシンバルを叩いているのか、一小節ごとに確認していきましょう。
思っていた箇所より前後にクラッシュシンバルが入っていたり、バスドラムの叩き方がサビで変わっていたりすることがあります。この変わりどころを掴んで、徐々に曲のテンポに合わせていくのがよいでしょう。
1曲完璧に叩けたらそれはもう気持ちいいものです。やり切ったー!とすら思うかもしれません。それほど完コピは難しいものです。
何度も完コピをしているうちに、独自のフィルインを入れたくなったらレベルが上がった証拠です。また少し難しい曲に挑戦してみるのもいいですね。
ところで完コピができる人はあまり多くありません。各個人の性格がドラムの叩き方に表れるからです。
真面目に叩く人は完コピ派、自由に叩く人はフィルインを勝手に入れる派など、ドラマーによってかなり違ってきます。
ちなみに私は誤魔化し派でした(笑)16ビートを2ビートでハイハット半開きで早く叩く、バスドラムを簡素化して2回叩くところを1回で済ますなど、かなり曲の雰囲気を壊していたと思います。
ドラムは簡単に始められる楽器ですが、それを完璧にこなそうとするといくつも壁が待っています。完コピが出来た人は、「超初心者」から「初心者~中級者」にレベルアップしたと言っても過言ではありません。
まだ身に着けていない技法もあるかもしれません。でも、1曲完コピできたということは、その壁を乗り越えられる力があるのです。
頑張れば頑張るほど上達する楽器、ドラムは知れば知るほど、練習すればするほど面白い楽器なのです。